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完成され過ぎた便利さって しあわせ感をマヒさせる
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     ふるいけや かわず飛び込む 水の音

     

    いわずもがな 芭蕉の有名な句である。

     

    俳句って十七字がすべて。

     

    そのわずか五七五で 重いのたけ 感じたこと ああいいなぁ・・・という気持ちのすべてを表現しなければならない。

     

    だから むだが極限まで削がれる。 そんな世界。

     

    先日 俳人の西村和子さんがラジオで そういっていた。

     

    西村さんはいう。

     

    俳句は 説明しすぎちゃいけないって。

     

    説明しないで そぼくな表現 そぼくな語句で 聞く人に想像させ 聞く人の中で景色・世界・宇宙の想像を歩ませていく それがいい句なんだという。

     

     

    冒頭の芭蕉の句。

     

    これを平べったい現代語に訳したり あるいは英語に訳すと

     

      古い池に かえるがドボンと飛び込んだ・・・

     

    それだけになるし それ以上ではない。それだけ聞けば 苔むした殺風景な風景。

     

    でも その風景が 読むものにさまざまなイメージを そそらせる そんな原文のニュアンスって・・・。 現代語にしたら死んでしまう。

     

    現代語っていい過ぎる 説明しすぎる。

     

    でも いいすぎない 説明しすぎない 極限まで削いだシンプルって 限りない歩みを イメージを ぼくらのなかに歩ませる。

     

    そんな世界があるのかなぁと 思った。

     

     

    至れり尽くせりの世界 すべてができ上がりすぎ いやなこと 面倒なことを排除し 便利で手間のかからない生活。

     

    今のぼくらって そういう生活に浸っている。 それが当たり前になっているし 企業などの商品開発も そういう要望に沿って 時間がない時にすっとできるもの 疲れた時に温めるだけで食べられるもの 苦労しなくても歩かなくても目的とするものがすっと与えられる世界に 慣れ過ぎになっている そんな状態。

     

    それはそれで 時代の流れで 仕方ない部分もあるかもしれないけど・・・。

     

    できすぎた環境って かえって息苦しさを感じる。

     

    「ほっといてくれ・・・!」

    そんなことをいいたくなるような便利の押し売りに 生きる手応えみたいなものがマヒしている自分に ふっと気づかされる瞬間がある。

     

     

    不便さ 未完成さ。

     

    そんなものって だいじだなぁって ふと思う。

     

    不便だから ぼくらは考え 歩み 工夫する。

     

    ぼくは小さい時 プラモデルに夢中になったことがある。

     

    プラモデルって 未完成。

     

    完成されたものが欲しければ 最初からできたものを買えばいい。

     

    でも 作ること 工夫すること そして自分の足で歩いて少しずつ完成に近づくよろこび。

     

    そういうものが 子どもたちをして できあがったおもちゃじゃなく あえて「未完成」のプラモデルに熱中させる要素だと思う。

     

     

    今の社会って でき上がったプラモデルを 便利です 完成してますって 押し付けられるような そんな世の中?

     

    完成され過ぎることって苦痛 でき上がりすぎることって束縛 至れり尽くせりでありすぎることって疲れる。

     

    そんな感覚って ぼくだけが感じることなのだろうか・・・?

     

     

     たといわれ 佛を得んに 他方の佛土のもろもろの菩薩衆 わが国に来生して 究竟してかならず一生補処にいたらん その本願の自在の所化 衆生のためのゆえに弘誓のよろいをきて徳本を積累し 一切を度脱し 諸佛の国名あそんで菩薩の行を修し 十方の諸佛如来を供養し 恒沙無量の衆生を開化して 無上正真の道を立つるをば除かん・・・

     

     

    ちょっと長い引用だけれど。

    法蔵比丘(あみだ)の48の誓願の第22番目の願。

    「一生補処の願」とか 「還相回向の願」と呼ばれる願文。

     

     私・法蔵がほとけ(あみだ)となったあかつき 他方のほとけたちの世界からたくさんのぼさつたちを迎え入れ 彼らを一生補処(一回生まれ変わったらほとけになる境涯)に到らしめよう。 ただし・・・。

     みずから誓願を立て あえて(浄土の安らかさを捨てて)衆生のために 苦しむいのちのために 苦痛に満ちた世界に転生し 誓いの鎧を着て徳を修し 人々を救い ほとけたちに給仕し・・・ そんなぼさつの本分を尽くそうとこころざすぼさつは 除外する。

     

     

    そんないみ。

     

    あみだの誓いに沿うことって?

     

    あみだの誓いに沿うことって あみだの誓いを捨てること。

    あみだの用意した浄土に ぬくぬくと留まることでなく あえてそれを捨てる勇気。

    それが あみだの誓いにしたがう者の姿だという。

    あみだの用意した「完全」「完璧」「至れり尽くせり」をあえて捨てる そんな人間が あみだの誓いに真に生きるパーソナリティとなるという そんな逆説的な構造をもった救いが あみだの救い。

     

    そうこの願は 述べているのだ。

     

     

    完全って 自己完結すると 完全自体が崩れる。

     

    完全のなかに 「不完全」が内包されることによって 完全って活性化し いきいきと

    色あせぬものになっていく。

     

    そんな道理って ある。

     

     

    今の日本って 自己完結した世界。

     

    自己完結し 外の世界を見ず 自分たちの中だけで不幸をかこっているような そんな世界。

     

    ぼくには そんなふうに感じる。

     

     

    そういう世界って弱く そういう世界って流れがなく 腐敗の寸前にあるような そんなあぶない社会。

     

    生活の面でも 考え方の面でも あるいは政治家の言動でも 日本国内だけの「完璧」の中に惑溺し 世界の傷みや苦痛 他人の情熱から浮き上がり 隔離されているような そんな雰囲気。

     

    何もかもが完備され 至れり尽くせりが当たり前であるような そんな世界って 歩みがない。

     

    いつしか自分の足で歩けない 自分の頭で考えられない そんな虚弱な人間ができていくような そんな空気が 今この国を包んでいるような。

     

    そんな淀み感をもった停滞感を 最近の社会のはしばしに ぼくは感じる。

     

    日本が未来ある国になるとは そういう空気に まず自覚的になることではないかと ぼくには思われるけれど・・・。

     

    おそらく変わっていかないだろうなって思う。

     

    今の政治や世界情勢への無関心ぶりを見ているとね・・・。

     

     

    今朝は雨模様。

     

    一歩一歩 夏に近づいているなって感じる・・・(‘ω’)

     

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